たいせつな心得
知識があれば「情報を判断する」ことができる
情報化社会と言われてからしばらく経ち、情報を得る技術よりもスルースキルの方が必要になっているらしい現代。スマホで検索すれば、欲しい情報はだいたい手に入るようになってきました。サイトにまだ掲載していない土地情報なら話は別ですが、今では不動産のお問い合わせも「約9割がサイト経由」なので、未登録物件を業者さんが掲載するまでの時間も短くなってきました。一度サイトに掲載されれば、基本的な情報は全てスマホから手に入ると言っても過言ではない時代です。
そんな指先で情報を仕入れられる今だからこそ、もう一度考えて欲しいことがあります。
あなたが今、得ているものは「情報」でしょうか?
それとも「知識」でしょうか?
わかりやすい説明としてよく例えられるのが、渋滞です。
あなたが渋滞にハマった時、ラジオから流れてくるのは渋滞情報です。渋滞情報は1時間も経てば、その情報の価値が失われます。これが、渋滞の発生する仕組みの話となると、どうでしょうか。車の流れを把握するには、流体力学の知識が必要なのだそうです。この場合、流体力学は不変のものなので、知識としての価値を失いません。これが、情報と知識のちがいです。お金の知識もそうですよね。個人事業主の節税なんかもそうです。知っていればできること、得すること、つまり「後悔したり、損することを回避」できる可能性がグッと高まります。
情報を判断する根拠は、情報ではなく「知識」にあります。
大きな分類で考えれば、不動産取得も「買い物の一つ」です。
YouTube広告で出てきた美容品を買うのも、ネット画面の端に出てくるオススメ広告の商品を見て購入してしまうのも、メルカリに出品されているものをポチッとするのも、全て「買い物」です。金額や価値の大きさが異なるものだとしても、あなたはその時に得た情報の中から(よし、これを買おう)と判断しています。買う前に(本当にいいのかな?)と口コミを検索したり、その分野に詳しい知人に聞いてみたり、ツイッターでリアルな感想を探すというのは「情報」を集めている状態です。そうした中でも、専門的な知識を持った信用できる人から得られるものは『あなたの新しい知識』になります。集めた情報や新たな知識の中から、あなたが最終判断をする時に“根拠”とするものが『今の自分がもっている知識』です。それは、価値観とも言い換えられるかもしれません。自分が学生時代に学んだ知識や、社会人になってから身につけた知識、そして実際に似たようなものを使った経験などから、この商品は自分にとって必要なものか? その金額を払って手に入れる価値のあるものか? を判断しています。
つまり、“今、使える知識”を持っているかどうかで、あなたは、違う結果を選択しているはずです。
ある程度の金額までなら、人は(欲しい)という欲求を「買う」という行為で満たした後に、後付けで「理由=根拠」を作るのだそうです。飲むだけで痩せられる、という錠剤を買ってしまった時や、衝動買いをしてしまった時、財布の紐がゆるんでしまった時・・・私たちは、エイッと購入ボタンを押した後に(〇〇だったし)とか(〇〇がお得だから)という“根拠”を心の中でつぶやきがちですよね。
これが「不動産購入」になると、急に“難しいことが始まってしまった”と感じる方が多いようです。たしかに、一般的な学校では土地建物の勉強をすることもなく、関係企業にでも勤めなければ、社会人になってから周りの人から教わるような知識でもありません。アパートやテナントを借りる経験をしたことはあったとしても、不動産を買うのは2回目です!という経験者は、非常に少ないです。
土地に対して「この場所にしよう」
建物に対して「ここに決めよう、ここで建てよう」
と、判断しないといけないのに
家づくりは、経験・知識が少ない状態からスタートする方が大半です。
自分の家は欲しいけど、法律とか税金とか審査とか、知らないことが多すぎて(専門用語が意味不明すぎる・・・こんな状態で大丈夫かな・・・審査が通らなかったらどうしよう・・・毎月いくらの支払いになるんだ・・・不動産屋さんとかやばそう・・・騙されたりしないかな・・・)と不安になる方も多いのですが、大丈夫です。その為の私たちです。
土地探しは9割以上がハジメテ。あなた以外もビギナー。
土地建物に関しては、公開されている情報を集めるのはそこまで難しくないかもしれません。今はIT社会(しかも5Gに突入)なので、サイトに載せていないとお問い合わせもいただけない世の中です。フリーランスの方はポートフォリオを作ったり、Instagram等のSNS媒体で自社紹介をしたり・・・中小企業でも情報公開をしていない会社の方が少なくなってきました。
この先が、本題です。
もし、あなたにスマホで集めた情報を判断するための「知識」がなければ、あなたがしていることは、色んなサイト上から必要そうな箇所をがんばってコピペして、新たなまとめサイトを作っているのと同じ状態になっているのです。・・・これはこれで、一箇所に「あなたの必要な情報」をまとめる点では意味のある作業だとは思います。いいなと思った物件をお気に入り登録したり、資料を見比べるのは大事な過程です。そこから自分で物件を見に行ってみたり、不動産屋さんに聞いてみたりする段階に入るのですが・・・
リストの中から何を選ぶか? という『選別の段階』にたどり着いた時に、“不動産ラボ”から得られる知識が、きっと役立つはずです。
スマホやPCで情報を探すことが当たり前の時代だからこそ、私たちも自社サイトを新たに作り直し、地元の一不動産会社として「先に知っておいてよかった!と思える=実際にいま使える知識」をお伝えできる場所を作ろうと思いました。それが、この不動産ラボなのです。
YouTubeやネットに出ている記事から得られる情報量もだいぶ多くなり、お客様から「ネットではこう書いてあったんですけど・・・」と質問されることも増えました。その時に、的を得た質問であればしっかりと回答できるのですが、稀に(そのトンデモな情報はどこから・・・)と宅建業法を無視した内容が飛び出してくることがあるのも事実です。
お客様は不動産業者ではないので、法律や慣習を知らなくても当然です。
だからこそ、ネットに載っている誰が発信しているか曖昧な情報であっても(この人が言っていることはソレっぽいし、たぶん、正しいはず)と素直に受け入れているのだと思います。こうした場合に、お客様の中の知識を『正しい知識にアップデートする』のも、日々不動産に携わっている私たちの仕事だと思います。目の前のお客様に真摯に、そして誠実に向き合おうと思って対応しているからこそ、こうして「お客様の中にある疑問」を伝えていただけるのだと思うので、今後もこの姿勢は変えません。
・・・花火って、上から見ても横から見てもキレイですが、その“見え方”は、全く違いますよね。
A)このページを閉じて物件検索サイトに戻って土地探しを続けるか?
B)不動産ラボの記事にサッと目を通してから物件探しをするか?
スマホなら、指先でタップするだけで、どちらも選べます。どう判断するかはここまで読んで下さった“あなた次第”ですが、私たちは、不動産ラボの記事を読んだあなたが「あの時に知っておいてよかった~!」と思う経験ができるよう、ここで応援しています。